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似た言葉の間違い
役不足と力不足
よく自分の能力に対して上回る役に対して役不足と使われるが、それは力不足の間違い。

役不足は自分の能力に対して役が軽い事(能力 > 役)を示す。
力不足は自分の能力に対して役が重い事(能力 < 役)を示す。
 
ハッカーとクラッカー
ハッカーはコンピュータに精通する人を指し、クラッカーはその知識・技術を
悪用してシステムの改竄や破壊行為を行う人を指す。

ハッカー自体に悪い意味はないので注意。
同様に、ハッキングとクラッキングは上記の行為を指す。
 
愛想と愛嬌
なんとなく雰囲気で違うかな…という人が多いと思うが、使い方が違う。
よく間違えるのが、愛想をふりまく、愛嬌が良い、という表現。

愛嬌は元々対象に備わった様子を表すのに対し、愛想は人に良い印象を
与えるための行動であり、意識的か無意識的かで大きな違いがある。

元々ある愛嬌を無意識的にふりまく事はできても、愛想を無意識的にふりまく事はできない。
逆に、元々備わった愛嬌を良くする事はできず、良くする事を意識した時点で愛想となる。

正しくは、愛想が良い、愛嬌をふりまく。
 
なおざりとおざなり
なおざりはやるべきことをやらずにおろそかにする事。
おざなりはやるはやるが、いい加減に物事を済ませてその場だけの間に合わせをする事。

両方同じような意味に捉えられるが、なおざりは何かをその状態のまま放って置く事、
おざなりは名前の通り座ったまま適当にあしらうという違いがある。
 
伯父伯母と叔父叔母
前者は父母に対して兄や姉に当たる人を指す。
後者は父母に対して弟や妹に当たる人を刺す。
 
元旦と元日
元旦は元日の朝の事を指す。
元日は元旦も含めて1年の最初の日という意味がある。
旦には朝・夜明けの意味がある事に注意。
 
圧巻と圧倒
圧巻が圧倒と同じ意味で使われる事が多いが、圧巻は書物や作中で最もすぐれた部分を指す。
それが転じて全体の中で最も優れた部分を指す。
それに対して圧倒は優れた力を持ち、その力が周りを押さえつける様子を指す。
 
独壇場と独擅場
どちらも「どくだんじょう」と読んでしまう間違いがある。
前者は「どくだんじょう」と読み、後者は「どくせんじょう」と読む。
本来は独擅場の言葉しか存在しなかった。
 
特長と特徴
特長は、他よりも優れた所(長所)、あくまで良い所を指す。
特徴は、良い悪い関係なくそのものが持つ他よりも目立つ事を指す。
 
ベランダとバルコニー
どちらも建物の外側に作られた部分を指す。
そのうち、ベランダには屋根があるが、バルコニーには屋根がない。
 
居眠りとうたたね
気付いたらしている居眠りやうたたね。
状況を考えてみるとよくわかる。

授業中や講演中の居眠りや居眠り運転に挙げられるように、寝てはいけない状況下で
寝てしまうのが居眠り。
逆に、寝てもよい状況で寝てしまうのがうたたね。
 
 
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