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同調現象
同調現象とは、個人個人の意見だったものが同調していく内、次第に集団の総意となる現象。
これが従わない者を淘汰するようになる事を同調圧力という。

いわゆる流行が一般的な例として身近に存在する。

今まで見向きもされなかったファッションや物が、雑誌に載る、カリスマモデルに紹介された等の
理由で特定の年代地域等で流行りだす。
それを知らない者、同調しない者は仲間はずれの対象となるため、一度流行りだすと加速度的に
拡大していく。

この同調圧力は、様々な手段で個に対して同調する事を強制する。

一般的に見られる仲間はずれを筆頭に、なぜ同調しないのか、同調できない理由は何なのか
問いただす、行き過ぎると脅迫や暴力による強制を図ろうとする。

最近では、空気という言葉がピンとくるだろう。
空気を読まない者はKYと呼ばれ、冗談にしろ本気にしろある種のレッテルを張られる。
少なからずKYと呼ばれないよう注意・行動した人もいるはずだ。

会議等の場では、自己検閲が起こる。
同調圧力は他者からの強制によって集団に同調させるが、自己検閲は個自身が集団の
意図を汲み取り、自身の意見が集団と異なっている場合に意見を控えてしまう。

その結果、全会一致の幻想が生まれる。
同調現象や同調圧力、自己検閲によって集団の総意が一致したように錯覚する。

これが良い方向に進めば集団全体に有益なものとなるが、現代ではそうでない
ものが多いだろう。
一人一人が同じ知恵をつける機会を得た現代社会において、個人の意見が押さえ込まれる
場面というのは政治の世界でもどこの世界でも見られたものではない。

少数意見の中に画期的なアイディアがあるかもしれない。
一定の権限がある者、発言権のある者は周りの意見を聞いて客観的に判断できる頭を
もって欲しいものだ。
 
 
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