ホワイトデー
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ホワイトデー。
彼女には憂鬱な日だった。 今までバレンタインデーに渡したチョコの数は数え切れないが、お返しを貰った事は一度もない。 今年も十人ばかりにチョコを渡したが、案の定、ホワイトデーにお返しは貰えなかった。 なぜ彼女はお返しをもらえないのだろう? |
解説(ネタバレ防止のため答えを知りたい方は反転して下さい)
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彼女は顔が悪いわけではない。
むしろ、お返しではないものなら何度も貰った事がある程だ。 彼女は普段パティシエとしてチョコ作りを担当しているが、バレンタインデーは人手が足りずに販売も担当する。 友達や恋人に渡すために買う女性もいれば、自身のために買う男性、彼氏に渡すために買う男性など様々。 何より、彼女は接客が嫌いだった。 それが彼女を憂鬱にさせる。 |